『早春賦』山田正紀

早春賦 早春賦

作者: 山田正紀
出版社: 角川書店
発売日: 2006/02

 表紙を見ると、藤沢周平浅田次郎系時代小説か…と不安になりましたが、なんのなんの、『風の七人』系山田伝奇時代劇でした。しかし、こっちは短い、短いぞ! このキャラなら倍、いや3倍は楽しませてほしいのに…

『カーラの狼』スティーヴン・キング

ダーク・タワー〈5〉カーラの狼〈上〉 (新潮文庫) スティーヴンキング, Stephen King
風間賢二訳
出版社: 新潮社
発売日: 2006/03

 長らく待たされていた、ダークタワーの5巻。今後、完結まで、怒濤のごとく発売してくれるらしい。
 さて、今回は、なんと、あの男が登場! 災厄にみまわれる村人に言い放つのだ。
「侍、雇うだ!」あわわ言っちゃった。
 まあ、実際、そういう風に話が進行する。と、思ったら、あとがきでキング自身ネタばらししてますな。しかし、スニーチって「あれ」のパロディかと思ったら「あれ」そのものだったよ。でも、なんだかこの世界、だんだん薄くなってないかい?
 まあ、面白かったのですが、長い! 3巻はいるまい(まあ、次巻以降への伏線も多いわけだが)。
 この雰囲気のまま最終巻まで突っ切ってしまうのでしょうか。

さぼってます…(久々なのにネタばれあり)

 前回、日記をつけたのが11月。やはり、読みかけの『シャングリ・ラ』を紛失、もう一度買ったのが痛手……しかし、あんなでかくて重いもの、なぜなくすかね(東京国際映画祭のどさくさのせいもあるのですが)。

 さて、最近読んだものから…

 池上永一『シャングリ・ラ』

シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

近未来の日本を舞台とした大冒険活劇。
東京に屹立する巨大空中都市。地表を覆う腐海
巨大ブーメランを武器に体制に挑むセーラー服の少女。
『レキオス』の沖縄を飛び出した池上永一が、帝都を舞台に描く宮崎駿てんこ盛り祝祭小説。
キャラ立ちすぎ(^^)。

ク・ナウカ『王女メデイア』

 台風の中、東京国立博物館ク・ナウカ『王女メデイア』を見る。

 席が最前列右寄りだったので、まさに美加理かぶりつき。ど迫力、たっぷり堪能しました。

 メデイアがアジア人という設定を敷衍しての刺激的な衣装デザイン。だから、メデイアの復讐の陰に民族的恨が読み取れるのだが、それを大きく包み込む仕掛けが施されており、それが最後に収斂する。

 感動の舞台でした。
 
 帰る頃には幸い雨も上がっていて、東博の裏から上野高校の横を抜け、鶯谷から帰宅。

『東方広東語辞典』

……が、本日ついに刊行。1408頁、四六判、定価7350円(税込)。
 装幀は、『東方中国語辞典』に引き続き、鈴木一誌氏。背表紙(というかケースの背)を並べてみると、なんとなく、気持ちよい(^^)。

東方広東語辞典

東方広東語辞典